大学院特別講義6回

【空間とデザインの思考】 寺田直樹

 

寺田 尚樹

建築家・デザイナー・料理研究家

1967年生まれ。1989年明治大学建築学科創卒業。1994年英国建築家協会建築学校(AAスクール)ディプロマコース修了。2003年テラダデザイン一級建築事務所設立。2011年テラダモケイ設立

 

【学んだこと】

 なぜ自分はこれが好きであれが嫌いかというのを考える。ということこれは、自分の審美眼について、疑問を持つということであり、自分を掘り下げることで、発想力が生まれるということ。

 寺田さんはゼリーが好きだということで、ゼリーの空間を作成していた。しかし、ゼリーの空間をそのまま作るのではなく、自分自身をゼリーにしてみるというものでした。まず作成したものが、レンズがゼリーになっているメガネ、これにより視界が全てゼリーになり、関節的にゼリーの空間を作成できるというもの、その後ゼリースーツを作成することで、自身が全てゼリーになる感覚を体験し、自分自身を理解した。

 寺田模型と15.0はネーミングについての話でした。

寺田模型は、商品名がそのものの説明になるようにすることで、理解しやすくし、同じ商品に広がりを持たせ、一つのものに多くの可能性を持たせる。

 反対に15.0は名前を聞いただけでは、何なのかわからない製品にし、人に聞いてもらうようにし、興味を持たせ、認知を広げる。これには、ありえないバカな世界を演出することで人の記憶に残すというものでした。

 

【考えたこと】

 今回考えたことは、体験とプロモーションの重要性です。

まず、料理の話でもそうですが、料理と建築どちらも実際行ってみることで、プロセスが似ていると気づくことができるということ。

 ゼリーの話からは、自分が好きなものを経験するという考えから、自分自身がそのものに成るという考え方を持つこと、そして実際に体験することで、新しい考えが出てくるようになり、さらに自分自身をさらに理解することができるということ。

 寺田模型から学んだことは、製品によっては、ネーミングがそのまま商品の説明にすることで、わかりやすくすることで認知を広げられるということ。

 モノをデザインする際には、モノ全体をプロモーションすることで認知を広げることにつながるということ。

 15.0%のスプーンは、寺田模型とは反し、商品名だけでは何かわからないネーミングであるが、このようなネーミングにすることで、興味をそそることができるということ。

 このことから製品を作る上で体験することさらに、そのものをプロモーションすることの重要性を学んだ。